フレーズ丸暗記 VS 文法きちんと学習 ― どっちがいいの?

英語学習コラム
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英語を勉強していると、よく出てくる問いのひとつ。
「フレーズをたくさん覚えた方がいいのか?」
それとも
「文法をきちんと学んだ方がいいのか?」

これは永遠のテーマかもしれません。
私自身、この疑問には何度もぶつかってきました。今のところの答えは、
「私は両方派」です。


フレーズ暗記は即効性がある

まず、フレーズを覚えることのメリットってすごく大きいと思うんです。
何より、実際に使える表現がすぐに増える。

たとえば…

  • How’s it going?(調子どう?)
  • I’m not sure.(よくわからない)
  • That makes sense.(なるほどね)
  • It depends.(場合による)

こういうのって、いちいち文法を考えなくても、丸ごと覚えてしまえばそのまま使える。
しかも、実際の英会話やドラマで何度も耳にする表現だったりして、「あ、これ聞いたことある!」ってなるのが嬉しい。

そして、覚えたフレーズをそのまま使えると、「英語を話してる感」がぐっと増します。
「あ、私でも英語を使えてる!」という達成感って、すごく大事です。


でも、文法がないと“組み立て”ができない

じゃあ「フレーズ暗記だけでOKか?」というと、それだと限界があるとも思っています。

実際に会話をしていると、「あれ?これってこのまま使っていいの?」とか、「主語が変わったらどうなる?」という疑問が必ず出てきます。

たとえば…

  • I’m looking forward to it.(楽しみにしてる)
    はよく使うけど、
  • 「旅行を楽しみにしてる」って言いたいときは?
    I’m looking forward to the trip.
  • 人の名前を入れたいときは?
    I’m looking forward to seeing Emma.

こういうとき、文法の知識があると応用がきくんです。
逆に言えば、文法を知らないと、覚えたフレーズそのままでしか話せない。
“丸覚えの引き出し”が尽きたら詰まってしまう。

だから私は、文法もちゃんと知っておきたいなと思っています。


文法は地味だけど、土台になる

文法って、正直に言えばちょっと退屈に感じることもあります。
でも、私はそれを「英語の地図」みたいなものだと思っています。

地図を見ながら街を歩けば、どこに何があるかわかるし、迷っても戻ってこられる。
フレーズだけだと、目印だけで歩いてるようなもの。
「いつもこのお店の角を曲がってるから大丈夫!」でも、新しい道に入ったら不安になりますよね。

同じように、文法の基本があると、新しい単語やフレーズに出会ったときに「これって、あのルールと一緒かな?」と、知識をつなげていける感覚が持てるんです。


順番についての悩み(文法が先?フレーズが先?)

ちなみに、よくある疑問のひとつが「どっちを先にやるべき?」ということ。

私も昔、「まずは文法を固めてからじゃないと、話せないよね」と思っていた時期がありました。でも逆に、「とにかく使える表現を覚えていけば、文法はあとでついてくる」という人もいます。

結局のところ、そのときの自分の気分や状況に合わせていいんだと思います。
勉強が面倒に感じる日は、フレーズ集をパラパラめくって「これかわいい表現だな」って思うだけでもOK。
ちょっと集中できそうな日は、文法書を1単元だけ読んで「おお、スッキリした!」という達成感を得るのもあり。

英語学習って、何をやるかより“どう続けるか”の方がずっと大切だと思うようになりました。


両方やると、効果が“掛け算”になる

だから私がたどり着いた答えは、
「フレーズで表現の幅を広げて、文法でそれを自由に組み立てられるようにする」というやり方です。

  • フレーズを覚えることで、「これ言いたい!」がすぐ言えるようになる。
  • 文法を知っていることで、「この表現を少し変えたい」ができるようになる。

英語って、言いたいことをその場で“組み立てていく”作業なので、表現の素材(=フレーズ)と、ルール(=文法)の両方があってこそ、話せるようになるのかなと思います。


「丸暗記で話せたらカッコいい」という幻想

正直に言えば、私も昔は「英語のフレーズを丸暗記して、ペラペラ話せたらかっこいいな〜」と思っていました。

海外ドラマのセリフをまねしてスラスラ言えたら、それだけで“英語ができる人”に見えそうだし、なんだかスマートな印象があって憧れていたんです。

でも実際には、丸暗記だけで会話が成立するのは、最初の数往復だけ。相手の質問の意図がズレていたり、ちょっと話題が変わったりすると、とたんに何も言えなくなってしまう。

そのとき気づいたんです。「本当の意味で話せるようになるには、やっぱり組み立てる力が必要だな」と。

今でもフレーズ暗記は大好きですが、文法を少しずつ学ぶようになってからの方が、“話すことへの安心感”がぐんと増えました


まとめ:どちらかじゃなくて「自分のバランス」を見つける

この記事のタイトルに「VS」と書きましたが、実は戦わせる必要なんてないんですよね。
英語学習って、人によって合うやり方も違うし、興味の持ち方も違う。

  • 文法が苦手な人は、まずはフレーズから入って「使える!」を増やしてみるのもいい。
  • フレーズ暗記が続かない人は、文法の型を先に覚えて「意味がわかる!」を楽しんでもいい。

私自身も、その日の気分や集中力によって、フレーズ帳を眺めたり、文法の参考書を読んだり、ゆるくバランスを取りながら続けています。

どちらも、英語を話せるようになるための「大切な道具」。
どちらが正解か、ではなく、どう組み合わせて「自分の言葉」にしていくかが大事なんだな、と思っています。

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