英語のシャドーイング…やってみると難しい
英語学習の中でも「リスニング強化に効く!」とよく紹介されるのがシャドーイング。でも、実際にやってみると…「むずかしい!」と感じた人、多いのではないでしょうか。
今回は、そんなシャドーイングの“実際の難しさ”や、私自身の体験談、つまずいたポイント、そして少しずつ慣れていくためのコツについて、コラム形式でお話ししてみたいと思います。
📘 シャドーイングとは?簡単におさらい
シャドーイングとは、英語の音声を聞いた直後に、少し遅れてそのまま声に出して真似するトレーニング方法です。文字通り「影(shadow)」のように英語を追いかけることから、こう呼ばれています。
通訳の訓練としても取り入れられている手法で、リスニング力・スピーキング力・音の理解力などを一気に鍛えられるのが特徴です。
…と、説明だけ聞くとすごく効果的に思えますよね?でも実際やってみると、思ったよりずっと難しいのです。
🧠 実際にやってみた感想:4語以上の文章でつまずく
私が初めてシャドーイングに挑戦したのは、英語学習アプリに入っていた短めのニュース音声でした。
“She made a big mistake.” ⇒ このくらいの短さなら、なんとか真似できます。内容もすぐわかるし、声もついていける。
でも、次のような文になると途端に難しくなりました。
“The company announced its plans to expand operations in Europe next year.”
長い。しかも、聞いたそばから音がどんどん流れてくる…。ひとつの単語を言っている間に、次の単語がもう過ぎてしまっていて、途中から完全に置いていかれる感じになります。
結局、音は真似しているけれど「意味は理解できていない」「何を言っているのか頭に入っていない」という状態になってしまいました。
🌀 なぜシャドーイングが難しく感じるのか?
自分なりに考えてみると、シャドーイングが難しく感じる原因はいくつかあると思いました:
- ① 単語を日本語に訳して理解しようとしている
英語を聞いて、まず日本語で理解してから声に出そうとする。でもそんな余裕はない。 - ② 一語一語追いかけようとする
「全部の単語を聞き取って、順番通りに言わなきゃ」と思うとパニックに。 - ③ 知っているはずの単語でも音として聞き取れない
リスニングに慣れていないと、音がつながってしまって別の単語に聞こえる。
つまり、シャドーイングでは“翻訳している時間”がないのです。英語を英語のまま捉えていないと、ついていけなくなります。
🧩 シャドーイングはどうすれば上達するの?
難しいからといって「自分には無理だ」とあきらめてしまうのはもったいない!そこで、私が試してみて良かった方法をいくつかご紹介します。
1. 最初はスクリプトありでOK
いきなり音声だけでやろうとせず、スクリプト(文字起こし)を見ながらやってみましょう。内容を理解したうえで発声すれば、ただの音読と違って「リズム」「イントネーション」も意識できます。
2. 短い文章からスタート
1文が長いとどうしても挫折しがち。最初は3〜5語程度の短いセンテンスでOK。子供向けアニメや英語学習向けのスクリプトがちょうどよいです。
3. 意味を考えずに声を出す練習も取り入れる
「意味がわからないまま発声するのは意味がない」と思うかもしれませんが、声に出して口を慣らす練習としては有効です。耳と口の筋トレだと思って、意味抜きで真似するだけの時間をとってみるのもおすすめです。
4. 英語をイメージで理解するようにする
“He runs every morning.”という文を聞いたとき、日本語に訳す前に「朝ランニングする彼」の映像が浮かぶようにすると、シャドーイングもしやすくなります。英語とイメージを直接つなげる習慣をつけましょう。
📈 続けることで、少しずつ「英語脳」に近づく
シャドーイングが難しいのは、言語の構造や思考のスピードが自分の中でまだ「日本語モード」だから。でも、続けるうちに慣れてきて、英語の語順や言い回しに対する感覚がついてきます。
たとえば、以前は “I don’t think it’s a good idea.” を聞いて、「I don’t think…あ、良いアイデアじゃないってことか」と訳しながら理解していたのが、今ではそのままニュアンスを捉えられるようになった、という変化がありました。
💬 まとめ:難しくて当たり前。でも、少しずつ慣れていこう
英語シャドーイングは、最初はとにかく難しく感じます。でもそれは「できていないから」ではなく「慣れていないから」。焦らず、ゆっくり、短いフレーズから始めてOK。
できる日もあれば、全然ついていけない日もある。そんな波を感じつつも、毎日5分でも続けていれば、きっとある日「お、なんかついていけるかも」と思える瞬間がくるはずです。
挫折しそうになっている方へ、この記事がちょっとしたヒントや励ましになれば嬉しいです。