「英語脳を身につければ、英語がスラスラ話せるようになる」
そんな言葉、英語学習のなかで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
でも、この「英語脳」っていったい何なのでしょう。英語をたくさん聞いたり話したりすれば、いつの間にかできるもの? それとも、意識して何かを鍛える必要がある?
今日はそんな“英語脳”について、自分なりに考えていることをつらつらと書いてみようと思います。
🧠「英語脳」ってなんなの?
まず、「英語脳」という言葉自体は、科学的に定義された専門用語ではありません。英語で言えば “thinking in English” や “an English-speaking mindset” などが近い表現でしょうか。
ただ、バイリンガルの方の脳を調べると、言語ごとに使われる脳の領域が若干違うこともあるそうで、言語ごとに“思考回路”が切り替わっている、というのはあながち間違いではなさそうです。
英語を英語のまま理解できるようになった状態。
日本語を介さずに、英語を聞いてすぐ意味がわかる、英語を話すときに頭の中で日本語→英語に訳すプロセスを通らずに言える。
それが「英語脳」の正体なのではないかと私は思っています。
🧩 単語とイメージを直接つなげる
では、どうすれば英語脳を育てることができるのでしょうか?
私が意識しているのは、以前の記事でもお話した、「英単語を日本語で覚えない」ことです。
たとえば、「swim = 泳ぐ」と1対1で暗記するのではなく、
- 「swim」と聞いたら、水の中でスイスイ泳いでいる自分の姿を想像する
- もしくはオリンピックの映像や、海で遊んでいる場面を思い浮かべる
というように、言葉とイメージを直接結びつけることがポイントです。
こうすることで、英単語とその意味の間に日本語を挟まずに理解できるようになります。
たとえば「apple」という単語を見たときに、「りんご」と日本語を思い浮かべるのではなく、赤くて丸くてちょっと甘酸っぱいあの果物を、映像のように思い浮かべられる状態。
これこそが、英語脳の第一歩だと思います。
🔁 「慣れ」こそが脳を作る
言語は、やっぱり「慣れ」が大事です。
頭で理解するだけでなく、何度も使ったり、見たり、聞いたりすることで、脳にしっかり定着していきます。
英語を習いたての頃、こんなふうに考えていませんでしたか?
- 「She likes it.」のとき、「Sheだから三単現の s をつけなきゃいけないな…」
- 「He has a pen.」のとき、「have は主語が He だと has に変わるんだ…」
いちいち意識して、頭の中でルールを確認しながら文章を組み立てていたと思います。
でも今は、少なくとも簡単な文章なら、考えずにスラスラ言えるものもあるのでは?
それは、あなたの中に「英語の感覚」が根づいてきている証拠です。
脳の中に、英語で考えるための“道”が少しずつ作られてきているんですね。
🔄 「日本語→英語」の変換をやめてみる
多くの日本人学習者が英語を話すときに苦労するのが、「日本語で考えて、それを英語に訳して話す」というプロセス。
この変換作業には時間もエネルギーもかかりますし、そもそも英語と日本語では語順も発想も違うため、訳すこと自体がとても難しいのです。
たとえば…
今日も雨か〜。せっかく洗濯したのに。
という日本語を、瞬時に英語にするのって大変ですよね。
でも、英語脳ができていると、
It’s raining again. I just did the laundry…
と、日本語を意識せずにそのまま「気持ち」や「状況」を表現することができるようになります。
つまり、「日本語で考えたことを英語にする」のではなく、「英語で思いつく」ようになるのがゴールなのです。
📚 英語脳を育てる具体的な習慣
では、英語脳を作るためにどんなことができるか、私が試してきた&続けていることをいくつかご紹介します。
① 独り言英語
朝起きたら「I’m so sleepy…」、食べるときは「Looks yummy!」、寝る前に「What a long day…」。
誰にも聞かれないからこそ、気軽に実践できます。
② 英語で日記
書く内容は本当に些細なことでOK。「I drank iced coffee.」「It was really hot today.」
書くたびに、少しずつ“英語で考える癖”がついてきます。
③ 英語のまま理解するリーディング
英語の絵本や簡単な小説を、日本語訳を見ずに読んでみる。最初は難しくても、慣れてくると英語のリズムや語感がつかめてきます。
🧠 英語脳は誰でも育てられる
「英語脳」なんて、帰国子女やバイリンガルだけが持っているもの…と思われがちですが、私はそうは思いません。
学習者でも、地道な努力を続ければ、少しずつ「英語で考える脳」へと変えていくことはできます。
もちろん、いきなり英語で考えられるようにはなりません。
でも、ひとつひとつの単語をイメージと結びつけたり、英語のリズムを生活の中に取り入れたり、そんな小さな積み重ねが英語脳を作っていくのだと思います。
✅ まとめ:英語脳は「感覚」で育つ
英語脳の正体、それは「英語を英語のまま理解できる状態」。
単語や文法を知識として覚えるだけではなく、何度も何度も使って、繰り返して、感覚として身につけることが大切なんですね。
私もまだまだ道の途中ですが、少しずつ「英語でふと考える」瞬間が増えてきた気がします。
もしあなたが、「英語がなかなか口から出てこない」「いつも日本語で考えてしまう」と悩んでいるなら、まずは一日一つ、英語の独り言から始めてみてはいかがでしょうか?
きっと、あなたの中の“英語脳”が少しずつ目を覚ましてくれるはずです🌱