📘 はじめに
英単語を丸暗記するのは大変ですが、語源や語根に注目すると、意味が自然と理解しやすくなります。今回ご紹介するのは語根「port」。この語根には「運ぶ」「持ち運ぶ」という意味があり、実は多くの単語に共通しています。
この語根を知ることで、日常英語だけでなく、ビジネスやニュースでも頻出の単語を体系的に覚えることができます。
🔤 語源の紹介
「port」の語源はラテン語の portare(運ぶ)です。これは「transport(輸送する)」などに形を変えて英語に取り入れられました。
「port」は単独でも「港」や「持ち運ぶもの(ポータブル)」などの意味を持つようになりましたが、語根としては「運ぶ」という動詞的な意味を保ち続けています。
🧩 関連単語リスト
- import
- export
- transport
- support
- report
- portable
- important
- portfolio
- deport
📚 各単語の解説
🔸 import
im(中に)+port(運ぶ)=中に運び入れる → 輸入する
Japan imports a lot of food from overseas.
⇒ 日本は多くの食品を海外から輸入しています。
🔸 export
ex(外へ)+port(運ぶ)=外に運び出す → 輸出する
The country exports oil to many nations.
⇒ その国は多くの国へ石油を輸出しています。
🔸 transport
trans(越えて)+port(運ぶ)=運ぶ・輸送する
Goods are transported by truck across the country.
⇒ 商品は全国でトラック輸送されます。
🔸 support
sub(下で)+port(支える)=下で支える → 支援する、支持する
She supported her friend during a tough time.
⇒ 彼女はつらい時期に友達を支えました。
🔸 report
re(再び)+port(運ぶ)=情報を再び運ぶ → 報告する
The news reported a major earthquake last night.
⇒ 昨晩、大きな地震があったとニュースが報じました。
🔸 portable
port(運ぶ)+able(できる)=運ぶことができる → 携帯可能な
This speaker is small and portable.
⇒ このスピーカーは小型で持ち運び可能です。
🔸 important
im(中に)+port(運ぶ)+ant(形容詞)=内側に深く運ばれた → 重要な
This is an important decision for our future.
⇒ これは私たちの未来にとって重要な決定です。
🔸 portfolio
port(運ぶ)+folio(紙・書類)=書類を運ぶもの → 作品集、資産一覧
Please submit your design portfolio by Friday.
⇒ 金曜までにデザインのポートフォリオを提出してください。
🔸 deport
de(離れて)+port(運ぶ)=国外へ運び出す → 強制送還する
He was deported for overstaying his visa.
⇒ 彼はビザの期限超過で強制送還されました。
🔄 類義語・関連語との比較
「carry」や「move」などの動詞と「port」を含む単語の違いは、抽象性と語彙の深さです。たとえば「carry」は物理的に運ぶ行為を表す一方、「support」や「important」は抽象的な「支える」「大切さ」といった意味になります。
また、「export」と「transport」はともに「運ぶ」動作を含みますが、「export」は国際的な「輸出」、一方「transport」は手段を問わず「輸送」全般に使われます。
💬 よくある質問(Q&A)

「port」はなぜ「港」という意味にもなるの?

もともと「port」は「運ぶ」という意味のラテン語 portare に由来していて、荷物や人を運ぶ場所=港という意味で使われるようになりました。「transportation hub(交通の中心地)」としての役割から派生しています。

「important」に「運ぶ」という意味をもつ語根があるのはなぜ?

「important」は「im(中に)+port(運ぶ)+ant(形容詞)」で、「内面に深く運ばれること」=「心に響く」「重要なもの」といった比喩的な意味を持つようになりました。
✅ まとめ
語根「port(運ぶ)」を知ることで、英語の語彙力は飛躍的に高まります。単に暗記するのではなく、意味や成り立ちを理解することで、他の未知の単語にも応用できます。
英語の世界観を「運ぶ」という視点で見てみると、新たな発見があるかもしれません!